【毎日が楽しみに!】朝に読みたい短編小説【その一】
おはようございます!アサダネのよしさんです!
みなさんは本って読みますか?

読みたいけど、長いのは時間がとれない

そもそも何を読んだらいいかわからない!
ていう声も上がってきそうですね!
そこで今回は、よしさんおすすめ!短編小説のススメ その一
を一緒に見ていきましょう!
カンガルー日和
記念すべき一冊目は
村上春樹さんの「カンガルー日和」です!

短編のなかでも割と短めな作品が
18、おさめられた素敵な小説です(=^・^=)
表紙にもあるように
それぞれの短編には、「佐々木マキ」さんの
シュールでゆるい、だけどもシリアスなイラストが付き
それぞれのお話の世界観を簡潔に表現してくれています!
佐々木マキ=イラストレーター、漫画家
ガロで漫画を描いていたこともあります!
村上春樹さんの著作では、ほかに「羊三部作」などでも表紙を担当し
ています!
佐々木マキさんを知るならこの一冊
シュールで独特な世界観をおなかいっぱいに堪能できます!
これを読んで、ますますカンガルー日和にのめりこみましょう!
この本の魅力
ずばり、現実のようでいて、現実感のない世界観がこの本の魅力です!
「あなたってバカねえ」と少しあとで女の子がそっと耳打ちした。「ここに来てとんがり焼きの悪口なんか言ったら、とんがり鴉につかまって生きては帰れないんだから」
引用:「カンガルー日和」とんがり焼きの盛衰 より
形としては、一応のところ僕たちが生活しているこの世界と一致しているけれど
現実世界であれば、微差で違和感がある会話や人々が
あまりにも均等に、自然とならされているため
このくっきりとした現実世界にすむ僕たちからは
すこし奇妙で、無機物じみた質感に思えてしまうんですよね(=^・^=)
絵画的イメージとしては、ジョルジョ・デ・キリコに近いかもしれないです!

魅力その二
ただ、無機物じみているといっても
そこは村上春樹さんです!しっかりと物語から脈拍が聞こえます!
あしかのコミュニティーはこのような象徴性のピラミッド、あるいはカオスの中に成立している。そしてその頂点、あるいは中心に位置するのが名刺なのである。
引用:「カンガルー日和」あしか祭り より
それに温かいんですよね、柔らかく、暖かい。
メルヘンチックな童話の世界観と言ってしまってもいいかもしれません。
現代的童話の世界!
ぼくたちはその「お話」に夢中になります! その中に入ってみたいと考えます!
でも共感とか、激しい感情の揺れ動きは求めてはいけません(笑)
それに童話にありがちな、教訓も特には得られません(笑)
これは「ムラカミ童話集」であるからです!
作者の頭の中にいくつも存在する、形而上的世界の一部を切り取って
ぼくたち読者の目に見えるようにしてくれただけです!
なので、泣きたい! とか感動したい! というものを求めている人には向いていないですね(=^・^=)
それでも
存在しているかもしれない世界を
断片だけとはいえ体験できるのがこの本の良いところです!
それにひとつひとつがほどよく短いから
朝に少しだけ読むのに適しているんですよね!
読後にはどこかすがすがしい爽快さがあって
さて
今日もがんばろ、とゆるく意気込めるので
おすすめです
目には見えない、うすーい膜一枚分むこうの世界
ぜひ体験してみてください!
それでは、よい朝を! 良い人生を! ばいばい!

